第17回

水と演劇

鈴木 一功
役者(劇団レクラム舎)
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演
水をテーマにした舞台劇を上演

2023年7月3日

昨年、一般財団法人日水コン水インフラ財団の助成を受けて、アクアライフのタイトルで水をテーマに、岡山大学異分野基礎科学研究所の松本正和氏の「水の七不思議」の講演、NHKのラジオドラマで放送された、水に纏わる三つの物語を舞台劇として上演しました。
上演準備のため、奥多摩水と緑のふれあい館、東京都水の科学館、東京都水道歴史館を訪ね、水インフラの問題や古代から綿々と続く水と人間の関係、暮らしについて考えました。
演劇の起源ははっきりとはしませんが、私は祈りから始まったと思っています。天災や病――。私たちは戸惑いながら、今日まで生をつなげてきました。戸惑いながら、歌い踊り、奏で、語り、祈ったのだと思います。
水は、人間の生にとって、欠かせないものです。水のない日常は考えられません。
演劇は非日常を映し出しますが、日常とつながり、日常の細やかな生活に支えられています。
水をテーマに演劇を立ち上げ、さまざまな問題に突き当たります。世界の水の事情や水に取り囲まれた豊かな日本の有り様、過去と現在。水が私たちの日常を支えていることを思い知ることになりました。
「水の駅」という優れた舞台があります。壊れた水道、蛇口から流れる細い水、そこにやってくる人々を、無言劇という形式で表現したもので、劇作家で演出家でもあった故太田省吾さんの作品です。人間の生の営みと、水の関係が緩やかな動きの中で表現され、見事な舞台空間を生み出しました。
演劇は多様な芸術です。歌い、踊り、奏で、喋り、口論し、時には無言になったりします。もしかしたら、と、ふと思うことがあります。演劇は水に似ているのかもしれないと。時には暴れ水となって危険だけれど、なくてはならなく、必要です。水は人間の生にとって不可欠です。そして、演劇芸術も。人間の生にとって不可欠だと思います。私たちは今年度も水と握手をし、水と関連した演劇を創ります。

鈴木 一功 すずき・いっこう

鈴木 一功

すずき・いっこう

役者。演出家・蜷川幸雄に師事。1976年9月、小松幹生の「雨のワンマンカー」にて劇団レクラム舎を旗揚げ以降、現在まで連続して公演活動を続ける。テレビ、映画、ラジオ等で俳優として活動。著書は、「ファイティング40ママはチャンピオン」(新潮社)「日本の銭湯ガイド」(IBCパブリッシング)、戯曲「S町の物語」「ダルクの森」ほか多数。東京工芸大学映像学科身体表現領域にて非常勤講師も務める。

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連載 水を伝える
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