水道業界EXPO ’24

ヴェオリア・ジェネッツ株式会社

キーワード
  • 人材不足
  • 財政難
  • 老朽化
  • 脱炭素
  • 持続可能

システム・業務フローの改善に貢献
AQUAREAシリーズ

システム開発部
ITソリューショングループ課長代理
島﨑 裕久氏

■料金徴収業務の効率化

 当社は料金徴収業務において50年余りの実績を持ち、現在全国128カ所の事業体からご下命いただいております。受託する業務範囲は事業体によってさまざまですが、検針などの労務から、今回ご紹介する「AQUAREA」(アクエリア)などのシステム提供まで幅広いカスタマーサービスを提供しています。
 上下水道業界全体で言われていることだと思いますが、料金徴収業務においても最近声高くなっているのは人材不足の問題です。当社は事業体から主に検針や料金の収納業務などを受託していますが、その中でも検針員や、料金徴収業務に精通し、システムを管理運用する従事者の不足は顕著です。課題解決策として、DXやシステム・業務フローの改善による効率化がキーワードとなることも多いですが、その中の一つとしてわれわれはアクエリアを提案しています。

■実務に即したソリューション

 アクエリアは上下水道の料金徴収事務システムです。料金徴収業務の専門業者として、これまで培ってきたノウハウを反映し、自社開発をしています。現場の声と料金システムの開発を掛け合わせることで、事業継続やサービスおよび業務効率の向上を目指しています。また、具体的な業務を想定し、ヒューマンエラーの削減など、さまざまな課題の解決や事故を防ぐ仕組みを備えています。万が一、トラブルが発生した場合でも、業務をいかに継続させるかを主眼に迅速に対処できる体制を整えています。現場の実態に即したシステム開発を念頭に置いている点、業務フローを考慮した改善アドバイスができる点などが、当社がシステム開発をしている強みであり、「痒いところに手が届く」などといった評価をいただけていることにつながっていると考えています。
 また、スマート水道メーターの導入を考える事業体が増えている現状を鑑み、新たな仕組みも構築しています。スマート水道メーターには多様な通信方式がある中で、収集するデータの項目等には各種で違いがあり、それらを一つのシステムに反映させるためには、手入力の作業が必要なケースがあります。その課題を解決するため、スマート水道メーターとアクエリアを直接連携することで、人の手を介さずにデータを集約することができる仕組みを構築しました。どの通信規格を使用する場合においても、データをMDMSで一元化してアクエリアに検針実績値として取り込むことが可能です。
 この仕組みは2022年7月から兵庫県伊丹市で採用いただき稼働しています。さらに、2024年度には3カ所の事業体での導入が決まっています。

■労務とシステムの強みを生かして

 料金徴収業務のあり方を多面的な視点で提案できるのは、上下水道に関する労務提供とシステム構築の両方を担う当社ならではです。
 今回ご紹介したアクエリアはラテン語で「水」と「面」を表す言葉をかけ合わせた造語です。当社は引き続きアクエリアを筆頭に「領域」「規模」「場所」などのさまざまな面から上下水道事業をサポートしていく所存です。

ギャラリー(画像はクリックで拡大表示されます)

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