水道業界EXPO ’24

株式会社 北川鉄工所

キーワード
  • 消火栓
  • 給水栓
  • メンテナンス
  • 維持管理
  • 修理

災害対策に生きる技術力
消火栓・応急給水関連製品

統括本部長
木戸口 政弘氏

■歩いて聞いて「三方よし」へ

 北川鉄工所は創業以来、地上式消火栓を主力製品としてきたメーカーです。国内のみならず海外でも当社の消火栓を活用いただいています。また、阪神・淡路大震災を契機として災害時の給水活動にも目を向け、関連製品の開発・提供に取り組んでいます。
 本社は滋賀県彦根市にあり、「近江商人の三方よし」が目指すところの一つです。全国を訪問し色々なお話に耳を傾け、官公庁の皆さんにも水道利用者の方々にもお役に立てるような商売をしたいと考えています。

■事業体との共同開発

 大規模な地震や水害が頻発する昨今では、災害への備えが重要な課題となっています。ものづくりに徹する会社として、消火栓製造の技術を生かしてお役に立てないものかとご要望を聞いて回り、共同で製品開発を行っております。
 例えば、青森市とは「応急給水栓」を開発しました。有事の際に給水栓や消火栓と接続し、より多くの住民へ給水することが可能です。仙台市とは、タンク車へのスムーズな給水を実現した「緊急時給水車用給水栓」や、飲み水供給に特化した「緊急時給水栓」を。横浜市とは「強化型スタンドパイプ」を開発しました。一つの官公庁の声から誕生した製品ですが、同じ思いを持つ官公庁は多くあり、今では全国でご使用いただいています。

■消火栓のメンテナンスを強化、特設サイトを開設

 地上式消火栓は消火活動の要です。しかし、設置してから長い年数が経った消火栓は、使用頻度や老朽化による不具合が目立ってきます。官公庁の担当者からは、維持管理に困っている、消火栓の取り換えまで手が回らないので、消火栓の寿命を延ばしたい、という声を聞くようになりました。
 当社の現行製品には様々な工夫改善が施されていますが、古い消火栓は、海岸沿いの塩害でひどく腐食して使えない、弁が開閉せず作動しない、などというトラブルが何度も起きています。消火活動は人命を左右するものですから、そのような問題は解消しなくてはなりません。
 状態の悪い消火栓全てを取り換えるのが一番なのですが、現場を歩く中で、そうはいかないことも肌で感じています。ですが、正常に動かない消火栓に意味はありませんので、ご相談いただいた時は、たとえ他社製品であろうとも点検・修理を行い、維持管理のお手伝いをしています。
 維持管理の困り事を抱えているところは全国に多くあります。その困り事を少しでも減らせるよう、「消火栓サポート119」というサイトを開設しました。消火栓の基本情報から、実際に起きた問題や、それをどう解決したかなどを載せています。また、日々の点検の方法と重要性、消火栓の構造をしっかり知っていただくために、ご要望に応じて官公庁への説明会も行っています。
 現場の声に耳を傾けた取組みの中でこそ、信頼関係は築かれるものと思っています。絶え間のない製品改良と、真摯なメンテナンス・アフターフォローで、消火栓の専門メーカーとして皆さんの拠り所であれるよう、これからも努めてまいります。

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