水道業界EXPO ’24

東亜グラウト工業株式会社

キーワード
  • アイスピグ
  • 濁水
  • 漏水検知
  • AI
  • 管路劣化予測

管路マネジメントを最適化 「管路のお医者さん」に
アイスピグ管内洗浄工法/アステラ/アセットアドバンス

管路グループ アイスピグ事業部長
結城 啓治氏

 東亜グラウト工業では、水道事業体が抱える水道管路の課題に対して「調査診断」「維持・更新計画支援」「管路更新・管路洗浄」のそれぞれのソリューションを有し、〝診断(点検・評価)―処方(計画)―治療(工事修繕)〟のサイクルの中で、管路マネジメントの最適化を図る提案を行っています。
 調査診断技術については、衛星による漏水検知技術「アステラ」、維持・更新計画支援については、スエズグループ・オプティマティクス社のソフトウェア「アセットアドバンス」によるAIを用いたデータにもとづく資産管理、管路更新・管路洗浄については、管路の延命化を図るための特殊アイスシャーベットによる洗管工法「アイスピグ管内洗浄工法」等の多様な技術を活用しながら、それぞれの水道事業体の予算、実情に即した最適な手法を事業の現場に適用させています。

■衛星漏水調査の結果を最大限発揮

 アステラは、広範囲の漏水を短期間で調査し、漏水が疑われる箇所をスクリーニングする有効な技術です。当社のソリューションでは、漏水を的確に発見するための二次調査を重視しています。
 また当社は、アステラの技術を保有するユーティリス社の世界中の代理店の中で「2023年に世界で最も躍進したパートナー」として「ブレイクアウトアワード2023」を受賞しました。アステラの能力を最大限に発揮し、日本の水道事業体の課題に対応した技術を提供していけるよう、さらなる技術向上を図っていきたいと考えています。

■更新計画の質を上げる

 アセットアドバンスは、世界各地の上下水道事業で活用され、最適な管路更新計画の策定を支援するソフトウェアです。
 AI機械学習アルゴリズムを使い、配管1本ごとの漏水発生確率をモデル化・予測することもでき、検討プロセスについても透明性を持ってユーザーに提供します。
 この分析は、アステラのデータと組み合わせることにより「更新計画の最適化」を行う上で、劣化予測の精度を一層高めることができ、現状把握、将来予測において相乗効果を生み出します。
 質の高い情報を追加することで、更新計画の精度向上を図るプラットフォームとして機能させていきたいと考えています。

■洗管による延命化という選択

 慢性的な濁水の解消策として更新を選ぶ事業体もありますが、問題が濁水だけならば、「アイスピグ管内洗浄工法」は洗浄による延命化を図る選択肢の一つです。洗管から20~30年使えれば、更新と比べて数千万円の費用を削減できます。
 夾雑物の堆積や付着で落ちた流量が洗浄によって回復すれば、管内圧力を下げられる可能性があります。高い水圧は漏水の一因とされており、洗管がその防止につながるとも考えられるでしょう。

■冷静、適切な判断を支援

 人口減少を考えれば、全ての管路の問題に更新で対応していくのは事実上不可能です。現状を把握した上で、必要なところは更新する、使えるものはできるだけ残すという冷静な判断が大切です。
 当社では、下水道分野とともに「管路のお医者さん」を目指しています。
 管路マネジメントの最適化を支援するための多様な技術を駆使し、各水道事業体が抱える水道管路の課題に効果的なソリューションを提供していきたいと考えています。

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