水道業界EXPO ’23

ジャパン・トゥエンティワン株式会社

キーワード
  • 漏水
  • 管路更新
  • 維持管理
  • 老朽化
  • 効率化

人工衛星で宇宙から漏水を検知

アステラ・リカバー/マスタープランで水道事業の持続発展を

■社会の役に立つ製品を

 当社は創業以来23年、イスラエルのハイテク商材の取り扱いを中心に事業開発を行ってきました。イスラエルは、第2のシリコンバレーとも言われ、スタートアップ企業の多い魅力的な国です。当社が注力する事業領域は常に変化しますが、「ユニークで社会に貢献できる製品を日本市場に送り出す」という理念は変わりません。当社が国内正規代理店を務める「ユーティリス社」のサービスは、近年最も注力しており、世界的に水道インフラの老朽化が問題となる中、「人工衛星データを用いて宇宙から漏水を検知する」という類を見ないアイデアを、独自技術を通して世界で初めて実現しました。ハイテク技術を通して社会課題を解決するユーティリス社のミッションに、当社も強く共感しています。

■世界64カ国780件以上の実績

 ユーティリス社の漏水検知サービス「アステラ・リカバー」は、Lバンド波を照射する衛星を用いて地上から反射波のデータを取得、独自アルゴリズムとAIで解析し、水道水の漏水を検知しています。国内での実績も令和5年度末までに累計80事業体となる見込みで、県全体を対象とするプロジェクトも計画されています。成果としては、5年間で全域を音聴調査していたものが絞り込み効果により約7カ月で完了した事例や、漏水発見の効率が約2倍になった事例も報告されています。ユーティリス社では2016年のサービス開始以降、全世界で64カ国780件以上のプロジェクトを完了し、さらに「アステラ・マスタープラン」という新サービスも開始しています。管路全体を5段階でリスク分類し、中長期の管路更新計画の参考となるデータを提供します。
 今後も「リカバー」「マスタープラン」の両システムを積極的に展開していきます。

■今後の課題と展望

 全国の事業体からご要望の多かった広域化対応に関しては、ユーティリス社と交渉しコスト削減策を開始することができました。昨年度は3地域8事業体、今年度は4地域28事業体が協調発注方式でご採用いただく予定です。ユーティリス社は世界で既に7.5万件以上の漏水データを取得しており、そのデータを通してさらにアルゴリズムやプロセスの改善に取り組んでいます。
 採用事業体様が増える中でも当社が重要視するのは、有収率向上など最終成果に繋げるまでのサポートです。
 世界中の成功事例や漏水発見・修繕につながるKPI(業績評価指標)の設定、レポート、費用対効果の分析、パートナー企業との協業も進んでいます。また、当社は本サービスを「健康診断」のようなサービスにしていきたいという思いでご提案している中、定期的に衛星による調査を行い、有収率を改善したい、という要望も増えています。今年度は5事業体様で2年連続、3年連続の採用を計画していただいているケースがあります。最終的な有収率の改善も、下がり続けていた状態からトレンドが変化するなど、結果が出始めています。
 昨年来開催しているウェビナーには多くの事業体様に参加登録とご聴講をいただきました。今年度に入ってからも、引き続き多くのお問い合わせをいただいており、令和5年度の採用見通しは50事業体前後となる予定です。また、漏水記録を紙ベースで記録・管理している事業体が多い印象がありますが、ユーティリス社では漏水データや調査結果を管理するWebサービスや、調査用携帯アプリも提供しています。世界に類を見ない技術とサービスを最大活用できる状態でご提供し、日本の水道事業の持続・発展に貢献したいと考えています。

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