水道業界EXPO ’26

フジテコム株式会社

キーワード
  • 漏水事故未然防止
  • 管路リスク評価
  • AI漏水監視
  • 漏水調査
  • 漏水探知機

水道インフラを守る新しい仕組み 漏水事故を未然に防ぐスマートリスクマネジメント
リークネッツセルラー LNL-C/スマートリスクマネジメント

代表取締役
森山 慎一氏

■老朽管路の維持管理に求められる新たな発想

 日本の水道普及率は98%を超え、水道管路の総延長は約74万kmに及びます。高度経済成長期に整備された管路も多く、耐用年数を超えた管路の割合は年々上昇しています。漏水や破損事故も各地で相次ぎ、水道インフラの維持管理は重要な社会課題となっています。
 近年の大規模な道路陥没事故や漏水事故を契機に、地下埋設管路への社会的関心は高まり、各水道事業体には対応強化が求められています。一方、管路の更新率は0.61%にとどまり、このペースでは全管路の更新に160年以上を要します。限られた予算や人員の中で、全ての老朽管を短期間に更新することは現実的ではありません。
 だからこそ、これからの管路管理には、更新だけに頼らない発想が必要です。老朽管路のリスクを予測し、優先順位を明確にしたうえで、リスクの高い管路を高感度センサーで継続監視する。「予測」と「実測」を組み合わせ、漏水事故を未然に防ぐことが重要です。
 当社は創業以来、漏水調査機器や水道管路の探知・測定機器を扱う専門企業として、現場に根ざした技術とノウハウを培ってきました。現在は、老朽管路のリスク予測から対策立案、漏水監視、重点調査、更新計画への反映までを一貫して支援する「スマートリスクマネジメント」により、水道事業体の効率的な維持管理に貢献しています。

■スマートリスクマネジメントが目指すもの

 スマートリスクマネジメントは、見えないリスクを可視化し、事故防止と最適投資の両立を目指す、水道インフラを守る新しい仕組みです。
 中核となるのが、AIを活用した漏水リスク評価「Leak Risk Manager AI」です。管種、布設年度、口径などの管路情報に、土壌・土質、交通量などの周辺環境情報、過去の漏水データを組み合わせ、漏水リスクの高い管路を抽出します。
 当社のスマートリスクマネジメントは、予測だけで終わりません。評価結果をもとに、優先監視すべき管路、重点調査すべきエリア、更新計画へ反映すべき箇所を整理し、水道事業体ごとの課題や予算に応じた実効性ある対策を提案します。リスクを現場で活用できる形に落とし込み、監視・調査・修繕・更新計画へつなげる一貫支援が当社の強みです。

■AI予測と高感度センサーによる実測を組み合わせる価値

 漏水事故を未然に防ぐには、AIによる漏水リスク予測と高感度センサーによる実測の組み合わせが重要です。
 AIは、膨大な管路の中から相対的に漏水リスクの高い箇所を抽出し、更新・調査・監視の優先順位を判断する上で有効です。限られた予算や人員をどこに重点配分すべきかを見極める材料になります。
 一方で、AI予測は過去データ、管路属性、周辺環境に基づく確率的評価であり、現場で発生している状態変化や局所的な異常を直接把握するものではありません。リスクが高いと評価されても、直ちに「現在漏水している」ことを意味せず、「いつ漏水が発生するか」を断定するものでもありません。つまり、調査時点で漏水が確認されなかったとしても、当該管路が更新されるまで、そのリスクは継続することになります。
 そこで重要になるのが、高感度センサーによる実測です。漏水リスクの高い管路に監視機器を設置し、漏水音などの変化を直接計測することで、更新まで継続するリスクに対して管路の状態を監視し、異常の兆候を早期に把握できます。
 AIが「どこを重点的に見るべきか」を示し、高感度センサーが「いま、そこで何が起きているか」を捉える。この二つを組み合わせることで、リスク評価を事故防止に直結する維持管理へ高められます。さらに実測データは、漏水調査や修繕判断だけでなく、将来のリスク評価や更新計画の精度向上にも活用できます。

■漏水事故を未然に防ぐリークネッツセルラー LNL-C

 当社のクラウド型IoT遠隔漏水監視システム「リークネッツセルラー LNL-C」は、リスクの高い管路を継続監視し、漏水事故の未然防止に貢献するソリューションです。
 従来器「フジリークネッツ LNL-1」を改良し、現地で回収していたロガーデータを、携帯通信網「LTE-M」(LPWA)により遠隔取得できます。クラウド上のデータはPCやタブレットから確認でき、漏水音を検知するとアラートが自動通知されるため、兆候を早期に把握し、断水や通行止めなどの大きな事故に発展する前に修繕へつなげられます。
 従来の人手による漏水調査は、多くても年1、2回程度が限界でした。国道下や軌道横断部など、事故時の影響が大きい箇所では点検自体も容易ではありません。リークネッツセルラーを導入することで、職員の負担を大きく増やさず、日々の自動点検で管路状態を把握し、漏水事故のリスク低減を図れます。

■管路にもメンテナンスの発想を

 老朽管路の更新には多額の投資が必要であり、全てを一度に更新することは困難です。更新を待つだけでは、漏水事故のリスクを抱え続けることになります。
 古くなった機械を定期的にメンテナンスするように、これからは管路にもメンテナンスの発想が必要です。更新までの期間をリスクとして放置せず、日々の監視で状態を把握し、異常の兆候を早期に捉えることが重要です。
 リークネッツセルラーによる状態監視は、更新までの期間を単なる待機期間とせず、リスクを管理しながら安定供給を維持する手段です。既に政令指定都市を含む100を超える水道事業体で採用され、東京都主催の「Tokyo Social Innovation Tech Award 2025」では優秀賞を受賞するなど、高い評価をいただいています。

■最適な漏水対策を一貫して提案

 近年、水道管路の維持管理分野にはさまざまな新技術が登場し、老朽管路への対応強化も進んでいます。特に中小規模の水道事業体では、何から着手し、どの技術をどう組み合わせるべきか、判断に悩む場面も多いのではないでしょうか。
 当社は、漏水調査、管路探知、測定、監視に関する幅広い技術・機器・経験を保有し、現場対応できる技術者も確保しています。さらに、国内外の漏水に関するデータとノウハウを蓄積していることも強みです。
 一つの技術や機器を提供するだけでなく、リスク評価、対策立案、漏水監視、重点調査、更新計画への反映までを一体的に支援し、各水道事業体の課題やニーズに応じた費用対効果の高い漏水対策を提案します。
 水道管路の維持管理について、どこから着手すべきか分からない、限られた予算や人員で効果的な対策を進めたい、老朽管路のリスクを見える化し事故を未然に防ぎたい。こうした課題をお持ちの水道事業体の皆さまは、ぜひ当社にご相談ください。
 当社は、AIによるリスク予測と高感度センサーによる実測を組み合わせ、予測結果を現場で生かす「スマートリスクマネジメント」によって、持続可能な水道インフラの維持管理に貢献します。

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