連載 水を伝える

日本水道新聞社は2024年で創業70周年を迎えました。本連載では、約70年間にわたる当社の報道について、日本水道新聞、日本下水道新聞の過去の紙面を通じて、印象的な出来事を回顧していきます。70周年という節目を迎えるに当たり、創刊号からこれまでの紙面を振り返ることで、読者の皆さまに当社の報道を通じた上下水道史を伝えるとともに、われわれも歴史の教訓から学び、次の10年に向けて、新たな一歩を踏み出すきっかけとしたいと考えています。

第26回 久保さんに水のノーベル賞 知識の国際交流に貢献

平成06年_03月28日 日本下水道新聞_第1229号

2023年7月7日

スウェーデンのストックホルム水財団は二十二日、水のノーベル賞といわれるストックホルム水賞を、日本下水道協会が二月に設立した下水道総合研究所の久保赳理事長に贈ると発表した。理由は、「アジアの水資源専門家と西側の諸機関との協力に努め、国境を越えた知識の交換に寄与した。人々の間に橋を架け、知識や技術を効果的に役立てた人物はほかにいない」とされている。来る八月十二日、ストックホルム・ウォーター・フェスティバルのメイン行事として、スウェーデンのカール十六世グスタフ国王が自ら久保理事長に水賞を手渡す。
ストックホルム水賞は、水管理分野で顕著な功績のあった者に毎年、贈られている。官民、個人・企業、政治・行政、技術、実用、教育など、分野を問わずに受賞者が決められる。一九九一年に発足。これまで、カナダのアルバータ大学生態学教授のシンドラー氏、デンマーク工科大学環境技術部長のハレモイス氏、前インド水資源次官で国際かんがい排水委員会事務局長のシタール氏の三名が受賞。久保氏は四人目の受賞となる。(原文ママ)

久保赳談 カール十六世グスタフ国王が水財団のパトロンを務めており、水財団は毎年、夏の十日間、水環境に対する世界的な関心の高揚をねらいに、ストックホルムで水の祭典を開いています。そのなかでのメイン・イベントであるストックホルム水シンポジウムで水賞の授与式が行われています。水賞は国王が自ら授与し、国際的にたいへんな名誉とされています。
私もそうしたことを知っておりましたので、電話で連絡を受けた瞬間、「これは、たいへんだ」と、わがことながらびっくりしました。(中略)

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