二十一世紀に期待される下水道の望ましい姿、役割を審議していた下水道政策研究委員会(委員長=松尾友矩・東洋大学工学部教授)は二十日、中間報告をとりまとめた。「人」、「水」、「地球」の三つの視点から、二十一世紀社会における下水道の新たな役割を示すとともに、そこで有すべき八項目の機能から具体的な施策を提言。さらに、都市や水環境の関係部局との連携、役割分担の重要性を指摘している。建設省下水道部では、この中間報告のなかで早期に実現可能なものから平成十三年度の重点施策など、新たな事業展開に反映させていく方針だ。
同委員会は、昨年二月、建設省下水道部と日本下水道協会が共同で設置。「二十一世紀に期待される下水道の役割と、その実現のための整備・管理の適切なあり方」をテーマに、これまで九回にわたる委員会で検討を重ねてきた。
二十一世紀の望ましい社会を描いたうえで、その実現に向けて下水道が有すべき役割、機能を検討。また、有識者や地方公共団体、関係団体等の下水道関係者から幅広く意見聴取を行い、中間報告としてとりまとめたものだ。
主な内容は、初めに下水道事業の現状、課題を指摘。これを踏まえて、二十一世紀の社会を「人」「水」「地球」の三つの視点からとらえ、下水道が担うべき役割、有すべき機能を提示。人の視点からは「住みやすい暮らしの場づくり」、水の視点からは「健全な水循環・良好な水環境の創造」、地球の視点からは「持続可能な都市の構築」を目的としてあげ、これらの視点にたって、下水道が有すべき八つの機能を示し、実現のための具体的施策を提言している。(中略)
この中間報告に基づき、費用分担や役割分担については小委員会等で引き続き検討するとともに、各方面からの意見を参考に、可能なものから十三年度の重点施策に反映させていきたいとしている。(原文ママ)
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第41回 8つの機能で具体策展開 下水道の新たな姿提言
平成12年_04月25日 日本下水道新聞_第1527号
2024年3月8日
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