連載 水を伝える

日本水道新聞社は2024年で創業70周年を迎えました。本連載では、約70年間にわたる当社の報道について、日本水道新聞、日本下水道新聞の過去の紙面を通じて、印象的な出来事を回顧していきます。70周年という節目を迎えるに当たり、創刊号からこれまでの紙面を振り返ることで、読者の皆さまに当社の報道を通じた上下水道史を伝えるとともに、われわれも歴史の教訓から学び、次の10年に向けて、新たな一歩を踏み出すきっかけとしたいと考えています。

第17回 遅れる管きょ工事 忍び寄る事業費減の影響

昭和57年_12月13日 日本下水道新聞_第0685号

2023年2月24日

会計検査院(大村筆雄院長)は建設省に対し、次のような申し入れを行いました。
「下水道は、処理場整備が進む一方、管きょ整備が遅れ、処理場用機械設備の稼働率が低い。国庫補助金が活かされておらず、通水当初の流入汚水量の少ない期間に対応できるよう早急に指針を作り、的確な指導を」

昭和57年12月13日付の日本下水道新聞では、この申し入れについて次のように論じています。
同省は、これを重視、対策を急ぐ姿勢を示しているが、背景には、閣議決定までされた第五次下水道整備五ヵ年計画が、国の財政悪化による事業費の伸び悩みから、なかなかはかどらないことや、特債制度の影響など、小手先では動じない数々の難問が横たわっており、根本的解決にはかなりの努力と時間が必要とみられる。申し入れは、うち続く事業費減の影響が秘かに忍び寄ってきた結果ともいえ、手元の対策と同時に、事業費増から制度改善に至るまで、全般にわたる抜本的な対策が望まれる。(原文ママ)

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