水道環境部は、平成12年の中央省庁の再編成で廃止されましたが、昭和49年4月15日の誕生以来26年間、その後の水道事業発展に大いに活躍してきました。発足の経緯について、昭和49年4月18日付の日本水道新聞では、次のように報じています。
厚生省の水道環境部は十五日、新水道行政の積極推進という期待を担って発足した。水道環境部は水道整備課、環境整備課と新設の計画課による一部三課の体制で、初代部長(計画課長兼務)に福田勉環境衛生局審議官、また、水道整備課長には国川建二水道課長が就任。 これまでの水道行政は、水道一課ということから、積極的な諸活動の要請に十分対処できえぬ状態もままあった。しかし、水道環境部の発足を機に、これからは、①新生水道環境部として名実ともに実力ある水道行政体制を指向すること、②現行水道法を全面的に見直し、新水道法を制定すること、③新水道法に基づく水道整備五ヵ年計画等の長期計画を策定し実行することに期待がかけられることになるわけである。
新生水道環境部にまず求められることは、水道未来像答申でもいうナショナル・ミニマムとしての水道――いいかえれば新水道行政に対しての実力を発揮することであり、それが、ひいては、ナショナル・ミニマムとしての水道を実現することにつながってくるわけで水道環境部設置による新水道行政に対する期待は、大きいものがある。(原文ママ)