昭和42年6月23日、異常渇水による一般国民への影響が飲料水をはじめ、各方面に出始めていた中、坊厚生大臣は同日午後3時から宮中で天皇陛下に2時間にわたり全国の水道の給水制限状況、神奈川県下の渇水対策、東京都の給水状況、水道の将来対策等についてのお話を申し上げました。水道問題について、陛下にお話を申し上げたのは初めてのことでした。
44ヵ所で制限給水
異常渇水による水道への影響は一部地域でますます深刻化するとともに、全国的に波及する気配をみせているが、二十日現在でまとめたところによると全国四十四ヵ所で何らかの制限給水を実施している。なかでも四〇%の取水制限に突入してじわじわと深刻化の様相を示している神奈川県下の各都市や全市断水で自衛隊が出動している千葉県・勝浦市等南関東地域、二時間給水で自衛隊出動中の兵庫県三田市をはじめとする同県下の各都市の状況が最も悪く、北九州市地方にも時間給水を実施する都市が出はじめている。(原文ママ)
また、同年7月7日には佐藤首相が渇水について閣議で言及しました。