国際化に伴い、水道業界においても国際交流が頻繁と行われ、昭和53年、ついに国際水道会議が京都市で開かれました。世界51カ国から水道人が参加し、まさに「水道は世界を結ぶ」が実現しました。
国際水道協会主催、日本水道協会共催、厚生省後援の第十二回国際水道会議が二日午前十時、快晴に恵まれた京都市左京区宝池の国立京都国際会館に海外千人、国内千人の水道関係者を集めて開会、五日間の会期の幕を切って落とした。メインホールで行われた開会式には、国際水道協会関係者のほか、国内から戸井田厚生政務次官、美濃部日水協会長(東京都知事)、岡崎同副会長(岡山市長)、下村副会長(豊中市長)もヒナ壇に並び、アジアはもちろん日本で初めての国際水道会議の雰囲気を一段と高めていた。京都市消防音楽隊の演奏に引続きファン・デル・フェーン国際水道協会会長から石橋多聞同副会長への会長バッジ授与式が行われ、ここに日本の水道界を代表、また世界の水道人の代表としての〝石橋国際水道協会会長〟が誕生した。石橋新会長はこの就任挨拶にあたり、「普及、水資源、水質汚濁問題は水道の課題である」として協会の使命の重大性を訴えた。引続き名誉会員として、西片武治・前日水協専務理事らに名誉会員章を授与、このあと余興に入った。午後からは三会場に分かれ、四日間にわたる科学技術プログラムでの意見、研究結果の発表がスタートした。(原文ママ)
なお、平成元年に名古屋市で第7回国際水道協会アジア太平洋地域会議が開催されている。その後、横浜市が国際水道会議の誘致に立候補したが、実現しなかった。