連載 水を伝える

日本水道新聞社は2024年で創業70周年を迎えました。本連載では、約70年間にわたる当社の報道について、日本水道新聞、日本下水道新聞の過去の紙面を通じて、印象的な出来事を回顧していきます。70周年という節目を迎えるに当たり、創刊号からこれまでの紙面を振り返ることで、読者の皆さまに当社の報道を通じた上下水道史を伝えるとともに、われわれも歴史の教訓から学び、次の10年に向けて、新たな一歩を踏み出すきっかけとしたいと考えています。

第1回 時代の声とらえ 日本水道新聞の創刊

昭和29年_01月1日 日本水道新聞_第0001号

2022年07月01日

第二次世界大戦の終戦後、水道の急速な整備・普及が叫ばれ、全国的な緊要課題になっていたものの、緊縮財政下とあって財源調達は困難を極めていました。こうした中、上下水道行政担当 (事務系)の厚生省水道課や社団法人水道協会らが話し合い、上下水道に関わる報道・言論機関「日本水道新聞」を創刊し、先兵役として活躍させることが財源調達に向けた最も有用かつ有効な策であるとの結論に至りました。

かくして、昭和28年10月12日、「日本水道新聞」創刊と、その組織体である任意団体としての「日本水道新聞協会」設立に関わる発起人会が開かれ、29年1月1日、タブロイド判、旬刊、4頁の新聞として発刊されました。

創刊号には、当社の精神を次のように記しています。
「権威に屈せず、富貴におもねらず、なにものにもとらえられることなく、常に中正の大道を踏み、主張すべきは堂々として、これを主張する言論機関としての役目を遺憾なく発揮すると共に、政府の企図しているところ、地方の計画しているところ、水道資材の赴くところ等を誠実に報ずる報道機関としての役割に欠くることなきを念じ、一意邁進することを大方に誓つて、創刊の辞とする」(原文ママ)

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