水道公論

昭和45年5月月刊誌としてスタートし、「豊で住みよい社会」の基盤である水道、下水道、工業用水道事業等の整備促進をベースに、国民生活を支える「水」関連事業のすべてを多角的・総合的に解説・論述する「水の総合雑誌」です。指導的な官界人・経済界人・大学の学究人など幅広い執筆陣を網羅して、詳細なデータとその分析を中心とした論文や率直な座談会・インタビューなどで「水問題の動向」を掘り下げ、分かりやすい情報誌としても親しまれています。

水道公論 2019年2月号

水道公論 2019年2月号

表紙の人 是澤裕二・厚生労働省医薬・生活衛生局水道課長法改正を機に日本の水道を再構築 課題解決に向け多様なメッセージ

提出から約1年半にわたる国会審議を経て、水道法の一部を改正する法律案が昨年12月に成立・公布された。厚生労働省医薬・生活衛生局水道課長に就任して以来、数々の災害対応に当たりつつ、改正水道法案に係る国会審議の陣頭指揮を取った是澤課長に、法案審議の経過を振り返りつつ、改正水道法の狙い、法律に基づく水道の基盤強化に向けた都道府県・水道事業者・民間企業の役割、国の支援策、今後のスケジュールなどをお聞きした。是澤課長は、日本の水道は重要な転換期を迎えており、先人たちが構築した素晴らしい水道システムを次代に引き継いでいくためにも、新しい年号の下で水道の基盤強化に着手するよう訴えた・・・

表紙バック写真 東京都小河内ダム上流の水源林(雲取山登山の途中で撮影)

是澤 裕二(これさわ・ゆうじ)氏 プロフィール

是澤 裕二(これさわ・ゆうじ)氏 プロフィール

京都大学工学部衛生工学科を卒業後、昭和62年4月に厚労省入省。水道関係では厚生省・水道環境部水道整備課技術係長として平成6年渇水や阪神淡路大震災、厚生省大臣官房国際課国際協力専門官として水道分野の国際協力を担当。平成17年7月から18年6月まで厚生労働省水道課課長補佐も務めた。その後、環境省水・大気環境局大気環境課長、同土壌環境課長、環境省大臣官房参事官、(放射性物質汚染対策担当)などを歴任し、平成29年7月から現職。
趣味は山登りとサッカー観戦。休日には丹沢山系などに出かけるほか、水道課の若手を連れてサッカーの試合観戦に足を運ぶことも。座右の銘は「温故知新」。「先人達の取り組みの中に新しいことに繋がるヒントが残っている。一つひとつの積み重ねを活かしながら水道の将来を考えていきたい」と語る。昭和38年5月29日生まれ、愛媛県出身。

目次

グラビア

  • こうろん 次世代の水道整備に「人づくり」を …水未来の流離人
  • 予算案&二次補正 交付金増で発進!
  • 水道スマートメーター 多様な連携
  • ウェアラブルカメラ試行/働き方改革の推進
  • 新技術最前線 次代へ駆け抜ける!
  • マンスリーフラッシュ

表紙の人
法改正を機に日本の水道を再構築 …是澤裕二氏

記者座談会 改正水道法から見えるもの

逆転の思想 テレビ広告の変化 …亀田泰武

特別企画 水を語る会10周年記念座談会 第2弾~現状と展望

論考・改正水道法の立案の経緯 …倉吉紘子

特別シリーズ 海外水ビジネスの要点を探る②
アジア新興国の水PPP事業に関連する法制度について …鈴木康二

海外水ビジネスの眼 中国の近年の“水処理”商売 …石豊徳

不定期連載 第2回 米国の上下水道におけるオゾンの採用動向:
北テキサス地方水道局・ワイリー浄水場 …池端慶祐

技術評論 放射線の話 …新生水

水処理工学の基礎〔71〕最終回 …丹保憲仁・小笠原紘一

沈黙の春の小川 第6章 6-4 …稲場紀久雄

公論交差点 水道水に軽減税率8%適用せずの疑問 …齋藤博康

Finder~技術者の視点から~㉒評価説明 …中里卓治

余話様々・虚無恬淡 「城探訪と紀行文と・・・」 …八木美雄

下を向いて歩けば 第五十回 南武線を巡って …垣下嘉徳

保存版 水道公論総目次2018

  • 島たびぐるめ㊻新島
  • 経済時評 改正法・予算の両輪 …竹林虎太郎
  • 公論ダイジェスト
  • 広告索引/編集後記

記者座談会  改正水道法から見えるもの

昨年末、改正案初提出から21ヵ月を経て可決された改正水道法。昭和52年以来となる第1条の改正により、法律の目的は「水道を計画的に整備し、水道事業を保護育成する」という文言に代わって「水道の基盤を強化する」となる大改正となった。法改正では、新たな目的に向かって関係者の責務の明確化、広域連携・官民連携と適切な資産管理の推進のための措置なども盛り込まれている。記者に法改正の趣旨と今後の展開について語ってもらった・・・

経済時評 改正法・予算の両輪

政府は12月21日、「防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策」などを盛り込んだ平成31年度当初予算と30年度第2次補正予算案を閣議決定した。この後、閣議決定のやり直しはあったものの、水道予算には影響はなく12月6日に成立した改正水道法と相俟って来年度予算執行への関心が水道界全体で高まっている。年明けの日本水道工業団体連合会はじめ5団体の新年名刺交換会には例年よりも多くの業界関係者が参集し、水道事業の発注動向に期待を膨らませていた。果たして思惑通りになるのだろうか・・・

過去の記事

連載 水を伝える
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