2025年10月1日
快汗 サウナの後は水分補給を
サウナに入り5分もすると、全身が汗ばんできて額から汗がひとすじ流れ落ち、10分もすれば胸や背中は玉の汗となります。汗とともに身体の疲れ、心のモヤモヤも流れ去り頭はカラッポ、無我の状態になります。
「なんと素晴らしい。まるで森の中を1マイルも走ったようだ。ただサウナに座っていただけなのに」これは初めてサウナを体験した時のイギリスの科学者の言葉です。
ロウリュ 水は新鮮な水道水を
サウナストーブの上に積んだ焼けた石にヒシャクで汲んだ水を注ぎ、蒸気を発生させることをフィンランド語でロウリュと言います。
フィンランドではロウリュによって蒸気が立ち込めたサウナ室の状態を「ロウリュが良い」などと言いますが、日本で湯に入った時「いい湯かげんだ」と言うのと同じです。ロウリュによりサウナ室の湿度は一気に高まり、室温は変わりませんが、体感温度は高くなります。新たな熱刺激によって発汗もまた促進されます。
サウナの室内は自然対流によって、空気はゆっくりと循環し、換気も行われています、ロウリュによって高まった湿度は、2分位で元の乾燥状態に戻ります。ロウリュの水は桶に汲んだ新鮮な水道水です。
クールダウン 水風呂の爽快感
サウナで発汗した後はほてった身体を冷やし、小休止します。クールダウンには季節によっていくつかの方法がありますが、絶対的人気は水風呂です。シャワーで汗を洗い流し、水風呂に入った時の爽快感は他の入浴法では得られないサウナだけのものです。
ほてった身体で次々に入れば水風呂も日向水のようになってしまいます。冷凍機で水風呂を冷やし、一定の温度に保つようになりました。一般的な好みの温度は17℃です。

中山 眞喜男
なかやま・まきお1937年11月28日東京都生まれ。1961年早稲田大学卒業。株式会社東洋製作所(現:三菱重工冷熱)にて勤務。その後、中山産業(現:株式会社メトス)専務取締役を勤め、現在は公益社団法人日本サウナ・スパ協会技術顧問。
公益社団法人 日本サウナ・スパ協会 https://sauna.or.jp/