表紙の人 京都大学名誉教授 田中 宏明 氏
今号の表紙の人に聞くでは、京都大学の田中名誉教授にご登場いただいた。大腸菌の環境基準化に伴う対応、合流改善後に顕在化した分流式下水道への雨天時浸入水、それに伴う水中のウイルスの検出・除去などの短期的な課題への対応のみならず、海外の動向を踏まえた薬剤耐性(AMR)菌への対応、再生水利用の検討、上下水道の分野を超えた都市全体でのエネルギーの利活用など、長期的な課題への展望まで幅広いお話をいただいた。今号は誌面を大幅に拡大して全文を掲載する。
表紙バック写真 京都大学大学院工学研究科附属流域圏総合環境質研究センター
田中 宏明(たなか・ひろあき)氏 プロフィール
田中 宏明(たな か・ひろあき)氏 プロフィール
1980年3月京都大学大学院工学研究科衛生工学専攻修士課程修了、2002年1月同科環境工学専攻論文博士(工博)。83年4月建設省入省、都市局下水道部公共下水道課に配属。同部流域下水道課、土木研究所下水道部水質研究室などでの勤務を経て、2003年10月京都大学大学院工学研究科教授、13年4月から京都大学-清華大学環境技術共同研究・教育センター主任、16年4月から京都大学大学院工学研究科附属流域圏総合環境質研究センター長も務めた。21年4月から現職とともに、(一財)大阪科学技術センター技術振興事業技術顧問、(一財)造水促進センター特別技術アドバイザー、(株)東京設計事務所顧問も務める。仕事をする上で「常に環境の新たな問題を見つけ、解決策を見つけてくること」を心がける。「環境問題は一つの問題を解決しても次の問題が出てくるので、エンドレス」。趣味はウォーキング。大学時代はスキーやワンダーフォーゲルなどで汗を流したが、最近は健康維持と家庭円満のために奥さんと一緒に歩いている。博物館や美術館、文化財を巡ることも好む。1956年2月生まれの65歳。