日本水道新聞社は、水道の整備・普及が全国で叫ばれていた社会情勢に言論機関として呼応するため、1954年1月1日に「日本水道新聞」(タブロイド判、旬間)を創刊しました。以来、70年間にわたり上下水道を中心としたインフラの重要性を主張し続ける世論を先導する報道機関として、オピニオンリーダーの役割を果たしてきました。
報道活動では誰もが知りたいに応えるメディアとして、同時に上下水道事業に関わる人々に焦点を当てつつ、人と人をつなぎ情報の輪を広げ、多くの人脈を結集して国・地方公共団体等による上下水道推進のための財源調達と産業界の振興、発展を先導する報道機関として公平・中立を社是として歩んでまいりました。この間、時代の要請を受けて昭和40年に「水道公論」、同44年に「日本下水道新聞」を新たに発刊し、水インフラの使命と役割を強力に先導する手段としました。これら3媒体は主として財源調達の道筋を拡大・強化することにより関連経済界の活力の充実と発展を下支えしています。
近年では、想定外と言われる大規模地震や気候変動による局地的な集中豪雨、異常渇水などで水インフラが日常的な脅威にさらされています。「21世紀は水の世紀」と言われているように、上下水道システムは「インフラの心臓」としてますます重要な役割を果たさねばなりません。「豊かな国民生活としなやかな産業活動を支える」ためにも盤石な上下水道の整備が今もって不可欠です。
このため、2021年10月からは「日本水道新聞電子版」ならびに「日本下水道新聞電子版」の配信を開始しました。コロナ禍における情報発信の新たな手段として、いつでもどこでも迅速に上下水道の情報を手に入れることを可能にすると同時に、デジタルならではの情報量も充実させて新たな付加価値を生み出しています。
上下水道の整備は建設の時代から維持管理の時代を迎えたと言われて久しいものの、未だ老朽施設の更新や施設の強靱化、人口減少下における経営問題など課題は山積しています。このため、今後とも広く斯界の声を敏感にキャッチしつつ、上下水道(事業)界の発展に結びつくよう、水インフラの広範囲に渡る情報を提供する専門メディアならではの新聞活動を追求してまいります。