水道業界EXPO ’22

大成機工株式会社

キーワード
  • 漏水
  • 不断水
  • 耐震補強
  • 耐震化
  • 維持管理

水道界初の実大規模地盤崩壊による耐震性能評価

■〝究極の手段〟で耐震性能を検証

 このたび、当社は実大規模の埋設配管にて地盤崩壊による水道管路の挙動実験を行いました。実験は、防災科学技術研究所・兵庫耐震工学研究センターの「実大三次元震動破壊実験施設」(愛称:E-ディフェンス)の震動台を用いて行いました。この震動台には、最大で1,200tの構造物を載せ、実際の地震動と同じ大きさの揺れを与えて実験することができます。これまでには、震動台の上に実サイズのビルを建てて加振するようなさまざまな実験がここで行われておりまして、「耐震性能の究極の検証手段」とも言われています。実験は、同研究所と当社に加え、金沢大学の宮島昌克教授(現名誉教授)との共同研究により実施しました。なお、実験には当社と耐震製品の共同開発を行った大阪市水道局、神戸市水道局、岡山市水道局などの事業体も参加しました。

■大規模斜面崩壊でも埋設した耐震補強継手に被害なし

 実験は、縦4×横16×高さ4.5mの土槽の中に斜面地盤を設けて、φ150のダクタイル鉄管を上下段に分けて10本埋設しました。上段の配管には、政府6省による「第2回インフラメンテナンス大賞」を受賞した耐震補強金具(大阪市水道局と共同開発)およびフランジサポート(岡山市水道局と共同開発)、今年3月、神戸市水道局と共同開発が完了した耐震継ぎ輪といった非耐震管の継手部に取り付けて耐震補強する当社の製品を設置しました。1本の配管は、対比配管として未補強の管を埋設しました。下段の配管には、不断水工事で使用する当社の製品を施工して取り付けました。
 継手部が管軸方向の引き抜きの力に最も弱いことを考慮して、一挙に地盤を崩壊させて継手部に対してこの方向に大きな負荷を与えて挙動を見るために、入力波は管軸方向への最大変位20cm(約800Gal相当)の1Hz正弦波とし、8秒間加振しました。
 震動台への加振により、斜面地盤は瞬間的に崩壊し、埋設配管には大きな力が掛かりました。事前に設置した不断水管内調査カメラ(アットミル)にて地盤崩壊中の管内の様子を動画で撮影しました。非耐震管では、継手が抜け出して土砂が管内に侵入したのですが、耐震補強した配管では継手の抜け出しはありませんでした。特に、変位性能と変位限界での離脱防止性能の双方を有する耐震継ぎ輪では、接手部が約50mm変位した後の抜け出し防止と許容曲げ角度(5°)以上の屈曲に対する追従、かつ水密性(0.75MPa)を保持していることも確認できました。

■継手部の耐震補強で安心・安全を

 今回の実験により、大規模な地盤崩壊に伴う埋設管の継手部の挙動に関して、さまざまなデータを収集できたことは大きな成果だと考えています。
 わが国においては、いつどこで大地震が発生するかはわかりません。これに備えるべく、管路の耐震化は全国的に進められています。管路を路線全体で更新することが本来は望ましいのですが、それがさまざまな理由で困難な場合、今回の実験でも有効性が確認された当社の耐震製品をご活用いただくことで、水道水の安心・安定な供給に貢献できるものと考えております。

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